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水素燃料電池は、カーボンニュートラルな未来の鍵として知られていますが、その「未来」が今まさに現実のものに。 


水素で旅客列車に電力を供給する。こんなSF小説さながらの話が、今まさにヨーロッパで起こっています。


カミンズの顧客は、ディーゼルや天然ガスから、完全電気ソリューションや水素ソリューションまで、さまざまな技術を必要とする産業界の組織です。ゼロエミッション輸送への需要が高まる中、最適なソリューションとなる代替技術が世界中で求められています。水素燃料電池は、カーボンニュートラルな未来に必要な革新的なソリューションとして知られており、旅客列車の動力としても十分なエネルギーを発電します。


フランスの鉄道メーカーであるAlstomは、こうした水素列車の開発が成功すれば、どのような未来が開けるのかを教えてくれます。Alstomは、ドイツ北部のブレーマーフェルデ(初の定期運行)とオーストリアで、こうした技術を基にした旅客列車を開発、運行する世界初の鉄道メーカーです。それに必要な燃料電池を供給したのは、カミンズの燃料電池・水素技術事業(その前身はHydrogenics)でした。 


旅の始まり


2015年、Alstomは、世界初の水素燃料電池列車である同社のアイリント列車向けに、水素燃料電池システムの開発および実装に取り組む主要パートナーとして、Hydrogenics(現カミンズの事業)を選びました。この列車は2016年にベルリンで開催されたイノトランス(Innotrans)展で初めてプレビューが行われ、翌年ドイツで初めて試験運用が実施されました。水素燃料電池列車は、1つの水素タンクの燃料で最大1000kmを走行できるだけでなく、燃費もこの地域を走行していた従来型の列車と肩を並べます。また、環境への悪影響が少なく、時速140kmの最高速度にも関わらず騒音レベルも低くなっています。


Copyright Alstom/Rene Frampe


頭上に配線をめぐらせるのではなく、既存の鉄道インフラを使用して旅客列車に電力を供給する水素燃料電池技術は、有用な代替アプローチです。そのため、車両上部の水素燃料電池パワーモジュールが、システムの心臓部となり、水素と酸素を組み合わせることによって十分なエネルギーを供給します。燃料電池は、周囲の空気から取り込まれる酸素と、貯蔵タンクから供給される水素で機能します。燃料電池と水素タンクは、列車の屋根に取り付けられています。水素燃料電池の旅客列車は、走行中に水蒸気のみを排出します。燃料電池内の水素と酸素の化学反応の唯一の副産物は水蒸気であり、これは真にクリーンなエネルギー変換です。


2018年9月以降、ドイツ北部では、商用サービスとして水素燃料電池を搭載した2列車が利用されており、好評となっています。それぞれは約150の座席が用意されています。水素燃料電池列車が順調な運行を開始して以来、ますます多くの鉄道事業者が排出ガスのないこの代替案に関心を示しています。その結果、Alstomはオランダでの試験運用を発表しました。2020年春には水素動力式列車の試験をさらに重ねる予定です。Alstomの水素動力式列車として初シリーズとなるアイリント14列車は、2021年にニーダーザクセン州で運行を開始します。また、Alstomは、2022年末までに27の水素列車を供給し、それらはライン=マイン地方で運行される予定です。他のドイツ連邦州やヨーロッパ諸国も、架線が不要な列車の利用に関心を寄せています。こうした移動に新たな選択肢を提供するこのフランスのメーカーは、旅客列車の燃料電池における世界的なパイオニアであると同時に、持続可能な移動手段を積極的に促進するリーダーです。


未来は今


「ヨーロッパの旅客列車の動力に水素燃料電池ソリューションを提供することで、この分野における当社の実力と、顧客の成功に貢献できる当社の可能性が証明されました。変化する規制基準に対応しつつ、未来の環境・エネルギーの目標を達成して、当社と顧客が長期的に成功するためには、複数のエネルギー源を動力とする多様な製品ポートフォリオが必要です。水素燃料電池ソリューションを提供して、進化を続けるお客様のニーズに応えることで、私たちはさらに一歩前進できます。」と、燃料電池・水素技術、バイスプレジデントのAmy Adamsは述べました。 


今後も、水素エネルギーは前途有望な技術であり、さらに持続可能な未来のためのクリーンな移動を可能にします。